山形南部教会は韓国のオンヌリ教会と親しくしている。その関係の始まりは覚えていないが、,
彼等は夏と冬に二度チームを組んで山形南部教会の働きを助け、励ましに来てくれる。
その訪日には、1週間程の休みを作るために自身の休養を惜しみなく削り、しかも自費で足を運ぶ、という主の業を日本で為そうという原動力によって行われているのだと、心から感じることができる。良きサマリア人をこの世界で実践している方々とも言えるかもしれない。
この夏、オンヌリチームの訪問と日程が重なったため、岩沼チャペルでの礼拝を彼等の企画に任せることになった。
プログラムには、チーム一員であるナムエンという韓国では良く知られたゴスペルシンガーの賛美を中心として、ワーシップダンスやチームのメンバーの証などが組まれた。彼等の奉仕からは主の愛を伝え、ようという想いがひしひしと伝わった。
言葉が分からずとも、民族が違っていても、それは主の愛を伝える隔たりにならないことを示していた。その礼拝のメインを飾ったナムエン氏の賛美は穏やかで透き通っていた。多くの賛美歌を日本語で歌ったが、その声は下手な日本人の日本語よりも鮮明で、彼の口から紡がれた賛美はしみ入るように耳に残った。
最後は自作の曲を韓国語で賛美したのが、心から賛美を捧げられたのがその一曲だけの様にも感じられるほど熱唱していた。想いを歌に込めるには馴染みある言語が一番のようだった。その賛美が何を語っていたのか、気になるところである。
今回の礼拝には、これまでWH東北経区やMSR+で関わってきた方々が大勢足を運ばれた。教会同士の繋がり、ボタンティア同士の関わり、クリスチャン同士の交わり、それらを通して与えられた関係の方々がその場に集った。その多くは震災後に与えられた関係だった。MSR+が活動したことで、あるいは僕が岩沼に住んだことで得られたものがその場に表れたようだった。何もなく始まった活動が、今はこのように与えられ、将来はさらに増し加えられていくことだろう。この地には希望が溢れている。
礼拝にはある夫妻が参加された。婦人は韓国人で、今回オンヌリ教会の方々が来るということで誘ったのだ。
その方との出会いはEMの臭い消しの活動の時で、もう4年も前のことになる。あの時その場で韓国人の婦人に出会ったことを覚えていた方が声をかけ、その夫妻がオンヌリ主催の礼拝に足を運ぶに至った。時が経ち、多くの者の記憶が薄れても、ただ一人が行動に移すならば、それは叶う。人間関係は想いにより築かれるのだ。主を中心としたコミュニティを願うなら、自分しか祈れない方々を覚え、絶えず祈っていかなければ。己の行いから祈りがにじみ出るように。