MSR+1307 下野郷で3本の井戸を掘りました

今回の井戸掘りは、ボランティアセンターのある下野郷という地域で、MSR+がボランティア活動をする中、お世話になった方々で、3ヶ所で井戸を掘る事になっています。早股地区よりは海から離れていますが、地下の様子がわからない手探りな状態ながらも井戸を掘りをしました。

  下野郷下地区・会長さん

  下野郷地区・区長さん

  菅井さん

の3ヶ所の井戸を前の日に準備し翌日掘るペースで行いますが、結局予定より1日伸びて、二日と半日で3ヶ所掘りました。1箇所を除き2箇所で良い水がでました。

以前、ベントナイトを溶かす作業を見た時にあったらいいなと思ったモーターで攪拌できるようなものが登場したり、それぞれの家の方と一緒に井戸を掘りました。

 

菅井家の井戸で水汲み上げたところ、EC値0.88μS、塩分濃度0.04%の水が出ました。震災以前から使っていた井戸の塩分濃度は0.14%で、さらに良い水でした。

最初の会長さんの井戸は、深く刺しすぎてしまったためかEC値1.8μS、塩分濃度0.1%という値の高い水が出ました。震災以前から使っていた井戸の塩分濃度は0.06%でした。それとは別に水が汲み上がりにくく、その原因に接続部分に空気が入っているかもしれないと再接続しますが、修繕後の汲み上げ、結局途中で水が切れ、原因は塩ビ管に開けた穴の数が少ないことではないかと判明しました。

 

今回、塩分濃度が低い水が出たのは6~8m範囲の地層、10mを超えると海水層が出てとても使えたものではなく、掘るべき井戸は若干深い浅井戸となる模様です。

町内会で今回のような井戸掘りをできないかと聞いたところ、今回のように人を集めて作業するのは難しく、井戸を掘る家々で何とかするしかないとの返答がありました。

作業中に、ほおらほの家でも頼みたい、との声がかかるほど井戸掘り需要がはありますが、井戸掘り人員を地域でお願いするのは難しい。掘るには最低でも自身を除いて5人は欲しい所。動ける経験者のみであれば自身含め3人で一応何とかなるかもしれませんが。

今回は強行で2日3箇所の井戸を掘ったが、余裕を持つには日1箇所が良く、今後はどのように人が集まって井戸を掘っていけるのかが課題です。

                   写真・報告:現地スタッフ 小寺 義